Future Colliderは近い将来に存在するかもしれない架空の看板や標識を、現実にARで設置することを通して都市の未来を共同で試作/思索する市民参加型のプロジェクトです。
まだ誰も住んだことがない未来について想像するのは簡単ではありません。新型コロナウイルスが流行する以前の世界では、ソーシャルディスタンスを促す標識が街中にあるような未来を誰もが想像できなかったでしょう。いつの時代であっても街の中にある看板や屋外広告は人々の潜在的な欲望を捉え、標識は社会に存在する制約やルールを示してきました。Future Colliderはこのような看板や標識を起点に、みんなで都市の未来を考えていきます。
世界中の都市で行われるワークショップ
本サイトから起動できるウェブARのアプリケーションでは架空の看板の3Dモデルを壁や地面に取り付けることができます。世界中の都市で開催されるFuture Colliderのワークショップでは、実際に近隣の住民を招き、彼らとともにフィールドワークを通して地域の未来に根ざした看板や標識を共同で制作し、このウェブARのアプリケーションに追加していきます。また、追加された架空の標識や看板のARモデルは誰もが自由に配置して写真や映像を撮ることができます。Future Colliderを使ったワークショップや展示に興味のある方は、ご気軽にこちらからお問い合わせください。
過去のワークショップの様子
2021年の9月にアムステルダムのTransformer Summitで行われたワークショップでは環境に対する問題意識が高い市民が集まりました。アムステルダム市内でのプラスチックの所持が罰せられ、再利用可能な資源しか許されない地区を市が定めてもいいのではという議論が白熱し、「プラスチック禁止地区」の看板が作られ、その日のうちにアムステルダムの様々な場所にARで設置されました。
千葉県の松戸で行われた科学と芸術の丘での展示では、参加者の小学生が出した「禁止を禁止」して欲しいという看板のアイディアが議論を呼びました。日本の公園などの空間では勝手に導入される禁止のルールが多く、それを阻止するための「禁止行為を作ることを禁止」するAR看板がワークショップを通して生まれました。
Credits
リサーチ・デザイン・開発
木原 共 | Tomo Kihara
Exhibition
2022 6.10
Rotterdam | Thingscon 2022 Summer Edition
2021 12.20 - 05.08
Tokyo | Futures In-sight @ 21_21 DESIGN SIGHT
2021 10.16-17
Matsudo | 科学と芸術の丘 – Matsudo International Science Art Festival
2021 09.26
Amsterdam | arts formation @ Waag
Inspirations from Literature
↗︎ Flanagan, M. (2009). Critical play: Radical game design. MIT press.
↗︎ Montola, M., Stenros, J., & Waern, A. (2009). Pervasive games: theory and design. CRC Press.
↗︎ Manzini, E. (2015). Design, when everybody designs: An introduction to design for social innovation. MIT press.
↗︎ Dunne, A., & Raby, F. (2013). Speculative everything: design, fiction, and social dreaming. MIT press.
Inspirations from Projects
↗︎ New Babylon — Constant Nieuwenhuys (1956)
↗︎ 99¢ Futures — Extrapolation Factory (2013)
↗︎ Tokyolization Project — Daigo Ishi Architects (2016)
↗︎ Hyper Reality — Keiichi Matsuda (2016)
↗︎ 葛宇路 "Geyu Road" - 葛宇路 (2017)